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高田 弘; 石橋 健二*; 義澤 宣明*; 中原 康明
Journal of Nuclear Science and Technology, 31(1), p.80 - 82, 1994/01
被引用回数:1 パーセンタイル:26.96(Nuclear Science & Technology)核破砕反応計算コードの計算精度を検証する目的で、入射エネルギー25~1600MeVの場合のZrとPbターゲットにおける(p,xp),(p,xn)反応の二重微分断面積についてベンチマーク計算を行った。計算では、核内カスケード・蒸発モデルに基づくNUCLEUSとエキシトンモデルにより前平衡過程を解析できる機能を加えたHETC-3STEPを用いた。前平衡過程の解析では、核反応に伴うエキシトン数の遷移確率を2.5倍粒子放出方向をほぼ等方にする等の修正が加えられている。計算の結果、NUCLEUSは入射エネルギーが256MeV以上では実験結果を比較的良く再現するが、入射エネルギーが160MeV以下では後方への粒子放出を過小評価することがわかった。一方、HETC-3STEPは、この後方における過小評価を改善し、全入射エネルギーに互り、実験結果を良く再現した。ただし、前方の準弾正散乱とそれに続く連続成分については、両コードとも実験を再現できなかった。
明午 伸一郎; 中野 敬太; 山口 雄司
no journal, ,
宇宙開発事業において、衛星搭載用の荷電粒子検出器の応答測定のため数百MeVからGeV領域の陽子の利用が必要となるが、400MeV以上のエネルギー領域で供給が可能な加速器施設は世界的に少なく、国内にはJ-PARCが唯一となる。J-PARCの加速器施設ではユーザー運転を安定に継続するために、利用者の実験装置を陽子ビームダクト内への設置は困難となる。また、シンクロトロン加速器の特性により検出器の動作確認ができる程度の微弱なビーム供給はできない。また、加速器駆動核変換システム(ADS)等の大強度陽子加速器施設では核内カスケードモデル(INCL)の高度化が重要となる。INCLの改良のためには、最前方方向の放出粒子のDDXが重要となるが、実験値が殆どないため新たなデータの取得が望まれる。宇宙開発事業における陽子ビーム利用推進およびINCLの高精度化のため、ビームダンプ入口のビーム窓(Al)における散乱陽子のエネルギースペクトルを測定した。測定の結果、準単色となる陽子のエネルギースペクトルとなることを確認した。
明午 伸一郎; 中野 敬太*; 山口 雄司; 大辻 賢一*
no journal, ,
加速器駆動システム(ADS)や大強度陽子加速器において、数GeV領域の(p,xp)反応の実験データの比較検討は重要となる。これまで、当グループではプラスティクシンチレータを用いたカロリメトリックな測定によるスペクトル測定を実施したが、数GeV領域の測定では、シンチレータを用いた測定では困難となる。そこで、チェレンコフ放射に基づくスペクトル測定に着手した。また宇宙利用においても、太陽フレア等で発生する陽子のスペクトル測定が重要となり、チェレンコフに基づくスペクトロメータの開発が進められている。チェレンコフで発生する光子数は、陽子の光速比()に依存する応答を持つため、この応答特性をJ-PARCの加速器施設のダンプ入射窓の散乱陽子を用いて測定した。測定の結果、ほぼ予想された応答関数となることが示された。
明午 伸一郎; 山口 雄司; 岩元 大樹
no journal, ,
宇宙衛星搭載用の荷電粒子検出器の試験には数百MeVからGeV領域の陽子利用が必要となるが、400MeV以上のエネルギー領域で供給が可能な加速器施設は国内でJ-PARCが唯一となる。加速器駆動核変換システム(ADS)等の大強度陽子加速器施設では核内カスケードモデル(INC)の高度化が重要となる。INCの改良のためには、最前方方向の放出粒子のDDXが重要となるが、実験値が殆どないため新たなデータの取得が望まれる。本研究ではJ-PARCの陽子ビーム利用推進およびINCの高精度化のため、ビームダンプ入口のビーム窓による散乱陽子のエネルギースペクトルをプラスチックシンチレータを用いて測定した。実験データに基づきINCとの比較検討を実施した結果、PHITSに標準的に用いられるINC(INCL-4.6)は、実験データの約4倍の値を与えることが示された。
明午 伸一郎; 山口 雄司; 岩元 大樹
no journal, ,
宇宙衛星搭載用の荷電粒子検出器の試験には数百MeVからGeV領域の陽子利用が必要となるが、400MeV以上のエネルギー領域で供給が可能な加速器施設は国内でJ-PARCが唯一となる。加速器駆動核変換システム(ADS)等の大強度陽子加速器施設では核内カスケードモデル(INC)の高度化が重要となる。INCの改良のためには、最前方方向の放出粒子のDDXが重要となるが、実験値が殆どないため新たなデータの取得が望まれる。本研究ではJ-PARCの陽子ビーム利用推進およびINCの高精度化のため、ビームダンプ入口のビーム窓による散乱陽子のエネルギースペクトルをプラスチックシンチレータを用いて測定し、アンフォールディング法によりDDXを導出した。実験データに基づきINCとの比較検討を実施した結果、PHITSに標準的に用いられるINC(INCL-4.6)は、準弾性散乱において実験データの約4倍の値を与えることが示された。
明午 伸一郎; 山口 雄司; 岩元 大樹
no journal, ,
宇宙開発事業における衛星搭載用の荷電粒子検出器の応答測定には、数百MeVからGeV領域の陽子の利用が必要となる。400MeV以上のエネルギー領域で供給が可能な加速器施設は世界的に少なく、国内ではJ-PARCが唯一となるが、J-PARCでは利用者へ陽子を供給するのは困難となるため、J-PARCではAl窓における散乱陽子の利用法を開発している。また、加速器駆動核変換システム(ADS)等の大強度陽子加速器施設では、特に核内カスケードモデル(INC)の高度化が重要となる。数GeV陽子に対して、放出粒子が中性子の実験データは比較的存在するものの、陽子の放出データはほとんど無いため、INCの改良のためには放出粒子が陽子となるDDXが重要となる。INCの高精度化のため、プラスチックシンチレータを用い170MeV以上のAl(p,xp)断面積を導出した。